メジャーリーグは五輪中も開催されているため、米国代表のメンバーも3A、2Aのマイナーリーグの選手が中心だった。
「今回の五輪で本気で臨んだのは日本と韓国だけでしょう」と嘆く声も聞かれた。
今年3月に開催される予定だったWBCは新型コロナウイルスの感染拡大により、23年以降に延期となった。ただ「世界一」をかけた戦いとして改善すべき点はある。大会がシーズン前の3月に開催のため、多くのメジャーリーガーは調整の難しさを理由に出場辞退の意向を示すケースが多い。球団も故障のリスクを考えて選手を派遣することに積極的ではない。過去にもヤンキースでプレーしていた松井秀喜が熟考の末、第1回のWBCを辞退した時は大きな反響を呼んだ。
「開催時期を夏場にするべきです。メジャーリーグを一度中断して、WBCを開催すれば参加する選手も増える。WBCを価値のある大会に出来るかどうかはMLB機構の決断にかかっていると思います。メジャーリーグがそろったWBCが実現してそれに基づいた世界ランキングなら説得力があると思います」(同前)
東京五輪でメダルを獲得していない韓国が2位に浮上する世界ランキングでは誰も興味を抱かない。野球がパリ五輪で競技種目から外された現実を見つめ直すべきだろう。(梅宮昌宗)