認知症の原因となる主な脳の病気
【アルツハイマー病】
脳の海馬などの神経細胞が死滅することで脳が委縮し、認知機能が低下していく病気です。初期段階では、記憶障害、意欲の低下などから始まります。
【脳血管性認知症(血管性認知症)】
脳卒中で脳の神経細胞が障害を受け認知機能が低下していきます。行動や考えが遅くなる、意欲低下、無関心などとともに手足の麻痺などを合併する場合もあります。
【レビー小体型認知症】
大脳皮質の神経細胞が徐々に死滅し、認知機能が低下していきます。現実にはないものが見える幻視、幻覚、筋肉のこわばりなどパーキンソン病の症状や、自律神経障害、物忘れなどさまざまな症状があります。
生活習慣病や睡眠障害と認知症の関係
高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の改善は、認知症予防において重要なポイントです。心疾患は、脳血管性認知症のリスクを高めます。また、中年期(40~64歳の25年間)からの高血圧症や糖尿病、脂質異常症は、脳血管性認知症だけではなく、アルツハイマー型認知症の発症リスクを高めると言われています。生活習慣病がある方は、医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。
また、生活習慣病の主な原因として肥満が挙げられます。肥満の基準を定めたBMIが25以上の方は、食習慣を見直して健康的な減量に取り組みましょう。
また、睡眠障害やうつ病は、アルツハイマー型認知症の発症リスクを高めると言われています。まずは、それを改善するために医療機関で相談することから始めましょう。