中日・与田剛監督 (c)朝日新聞社
中日・与田剛監督 (c)朝日新聞社
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 セ・リーグは前半戦に首位を快走した阪神巨人ヤクルトの3チームがシーズン終盤まで熾烈な戦いを繰り広げそうな雰囲気だ。一方で、リーグ優勝どころか3位以内が条件のCS進出も厳しい状況に追い込まれているのが、下位の3球団だ。広島、中日、DeNAは借金がふくらみ、3位に10ゲーム以上の差をつけられている。

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「上位3球団と下位3球団で戦力に大きな差があるわけではない。実際に広島は鈴木誠也、菊池涼介、森下暢仁、栗林良吏と侍ジャパンで東京五輪の金メダル獲得に大きく貢献した4選手が在籍している。低迷の要因は首脳陣の責任も大きいと思います。広島、中日、DeNAとそれぞれのストロングポイントがある。監督やコーチ陣を代えればガラッとチームが変わる可能性を秘めています」(スポーツ紙デスク)

 広島は16~18年に球団史上初のリーグ3連覇を達成。現在も鈴木、菊池のほか、大瀬良大地、野村祐輔など当時の黄金時代を築いたタレントが残っているが、強さの面影はない。19年に4位で緒方孝市前監督が退任すると、昨年は佐々岡真司監督の下で5位。今季も6月に6勝16敗3分と大きく負け越し、優勝争いから脱落した。坂倉将吾、小園海斗ら伸び盛りの成長株たちが台頭しているが、チームの結果に結びついていない。

「他球団の首脳陣は『広島は能力が高い選手がそろっている』と口をそろえて言います。なかなか白星を積み重ねられないのは、黄金時代のような粘り強さが見られないからです。ヒットは出るけど、得点につながらない。守備ではつまらないミスで失点を重ねる。野球が淡白になっている。競った試合も救援陣が踏ん張れずに落とす。佐々岡監督は優しい人柄でコミュニケーションを大事にしますが、勝負師としての判断には疑問が残ります。勝負弱くなり、他球団も恐れを感じなくなった。広島には緒方前監督のようなピリっとした厳しさを持つ指揮官の方が合うのではないでしょうか」(スポーツ紙遊軍記者)

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