そんなボクが、ひょんなことからYouTubeチャンネルを始めることになった。まあ、当たり前のように、事前に、ボクには、何も相談なかったんだけどね(笑)。

 ある日、ディレクターさんに「コメント撮りです」って呼び出されて、現場で普通に雑談をしていたら、「YouTubeやりたいですか?」って唐突に聞かれたから「やれるんだったらやりたいですよ」って答えたら、「言いましたね?じゃあ、やりましょう。実は、もうすでに撮っています」って言われてびっくり。

 どうやら、コメント撮りっていうのは嘘で、その雑談の最初からカメラはすでに回っていて、生配信されていたみたい。当時のボクはドッキリ関連の仕事がめちゃくちゃ多かったから、「YouTube始める時もドッキリなの!」って思わず突っ込んじゃったよ(笑)。こんな感じで、ボクのYouTubeは始まった。

 チャンネルの方針としては、YouTubeで人気になっている企画を真似するんじゃなく、あくまで独自ネタでいこうってことだったんだけど、これがなかなか再生回数がのびなくて大変だった。

 最初の企画は「日本縦断ハンコ旅」。ボクが2000本のハンコを持って歩いて、出会った人に名前を聞いて、その人の名前のハンコをボクが持っていればプレゼントするという企画だった。2000本すべてプレゼントするまで続けるっていう、今考えると無茶苦茶な企画だよね(笑)。日本縦断だし、大掛かりだから、この企画を軸にYouTubeを進める予定だったみたいだけど、人気が出なくて、すぐにテコ入れが始まったよ(笑)。

 セブンイレブンの商品ベスト3を発表するとか、くまだまさしさんの格好で渋谷をうろつくとか、ボクが作ったおにぎりを食べてもらうとか、色々な企画をやってみたけど、どれも思ったような結果にはならなかった。再生回数をのばすのって難しいなって痛感したよ。

 でも、そんなボクのYouTubeでも、人気の企画はあるんだ。それは、ボクが流行りの楽曲を熱唱する「歌ってみた」シリーズ。瑛人さんの「香水」やYOASOBIの「夜に駆ける」はありがたいことに100万回再生を超えた。あと、Official髭男dismの「Pretender」や、あいみょんの「マリーゴールド」も比較的好評だった。

 これはすごく嬉しいことなんだけど、ちょっと複雑でもある。ぶっちゃけると、この企画で歌った楽曲って、そもそもボクが知らない歌ばかりなんだよね。もちろん、どれも人気曲だから、サビだけとか、Aメロだけとかならうっすら聴いたことはあったんだけど、歌えるレベルには程遠いものばかり。そもそもボクは、普段アイドルやアニメの楽曲しか聴かないからね。

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