重度の脳性まひなど両手足に障害がある選手が出場するボッチャは、日本がリオ大会団体で銀メダルを獲得した後、健常者を中心に愛好者が増えて企業や大学に「ボッチャ部」ができている。ダブルエースの杉村英孝(39)と廣瀬隆喜(36)は個人でも団体でも金メダルを狙う。
団体競技では18年世界選手権金メダルの車いすラグビーに注目だ。チームの中心はエースの池崎大輔(43)と主将の池透暢(41)の「イケイケコンビ」。池の正確なロングパスと池崎の突破力で得点を重ねる。車いす同士のぶつかり合いが許された唯一の競技でもある。
視覚障害の選手が出場するゴールボールの女子は、ロンドン大会以来の金を懸けて戦う。日本選手団副主将を務める浦田理恵(44)は結団式でこう語った。
「(日本勢が史上最多のメダルを獲得した)五輪のいい流れのバトンを引き継ぎ、パラスポーツならではの、人が持つ可能性と、限界を超える力といったものを伝えたい」
(編集部・深澤友紀)
※AERA 2021年8月30日号