車いすテニスでは、5大会連続出場で日本選手団主将の国枝慎吾(37)が王座奪還を懸けて戦う。リオ大会では右ひじのけがの影響で持ち味の強烈なバックハンドが影を潜め、3連覇を逃した。その後、フォーム改造に取り組んで復活した。初めて世界ランキング1位に立ったのが06年10月。それから15年近く経った今も1位を守るレジェンドだ。女子の上地結衣(27)とそろって金メダルの可能性は十分ある。
■新競技バドは強豪多数
東京大会から初採用されるのはバドミントンとテコンドーの2競技だ。
そのバドミントンで、日本勢は19年世界選手権で金1個、銀1個、銅9個のメダルを獲得している。里見紗李奈(23)は車いすの女子シングルスで世界ランキング1位。のけぞりショットを武器に粘り強くシャトルを拾う。山崎悠麻(33)との女子ダブルスでも世界ランキング1位で、「シングルスもダブルスも金メダルを取って、パラバドミントンの知名度も上げたい」と意気込む。女子の立位で世界ランキングトップに立つ鈴木亜弥子(34)にも期待が集まる。
アーチェリーでは、エースの上山友裕(33)が3月時点の世界ランキングで男子3位につける。大学のアーチェリー部出身で卒業後も競技を続けていたが、両脚がまひしてパラに転向した。重定知佳(38)との「うえしげ」ペアで出場するミックス(混合)でも金メダルを目指す。
日本選手団の旗手を務めるのは卓球男子の岩渕幸洋(26)とトライアスロン女子の谷真海(旧姓・佐藤、39)だ。岩渕は実業団の名門・協和キリンで健常者のトップ選手と打ち合って力をつけてきた。目標を「金メダル以上」とし、パラ卓球の面白さを広めたいという。
谷は13年の国際オリンピック委員会(IOC)総会で、東京大会招致を目指すプレゼンテーションのトップバッターを務めた。今大会は陸上からトライアスロンに転向して出場する。
■ボッチャはダブルエース
五輪の開会式で聖火ランナーを務めた土田和歌子(46)は夏冬両大会で金メダルを獲得し、通算8回目の出場となる。これまでの陸上のほか、トライアスロンでも代表入りした。