丸山茂樹氏は、石川遼選手の約3年ぶりのツアー優勝、松山英樹選手の首の痛みによる棄権について語る。
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国内男子ツアーの「三井住友VISA太平洋マスターズ」(11月10~13日、静岡・太平洋C御殿場コース)で、石川遼(31)が2年11カ月ぶりの優勝を飾りました。4日間とも入場無料で、のべ2万6702人ものお客さんが訪れました。
通算8アンダーで並んだ星野陸也(26)とのプレーオフになり、2ホール目でバーディーを奪った遼が久々に優勝カップを抱きました。「正直、信じられない。優勝した実感もない」「結果を出すためにいろんなことに取り組んできました。これからもいまの自分に甘んじず、上を目指していく」とコメントしてましたね。
いろいろありましたけど、頑張りましたね。2017年を最後に主戦場をアメリカから日本に戻して、20年春から大幅なスイング改造に取り組んできました。新たなスイングをモノにしたから調子が上向いたのかどうかは、本人のみぞ知る世界です。
腰を痛めた時期もあったので、腰の影響でずっと不調だったのかもしれない。結構前からこのスイングは固まってきてるんじゃないかなと思ってはいるんですけどね。
ゴルフってめっちゃ好不調のある仕事なんで、一概に何がよくて何が悪かったというのは周りには分からない。これが次のダンロップフェニックス、カシオワールドオープン、日本シリーズJTカップまで安定したゴルフを続けてくれれば、「何かあの試合ぐらいから固まったものはあったんでしょう」なんて言えると思いますが、この試合だけでは何とも言えないですね。
彼ぐらいの力があれば、はまれば勝ってしまう。そういう意味では、完成なのか未完成なのか、彼のみぞ知るという感じですかね。ただやっぱり、勝負に対する自分自身の持っていき方だったり、メンタルのぶつけ方だったり、そういうのは上手ですね。
またいつかアメリカへ、という気持ちが遼にはあるようです。うーん、それはゆっくり考えた方がいいかもしれないですね。いまのアメリカの状況を考えても非常に難しいと思いますし、ほんとに行きたいのは分かるんですけど、行けば行っただけ打ちのめされるものもありますんで。よーく考えて、ほんとに自信があるんだったら、行ったらいいと思います。