コロナの影響でキャンパスに通う機会が減ると、立地はあまり重要でなくなる。地方の人々は、コロナが流行する都市部を避ける傾向があり、地元にとどまる若者が増えているというのだ。

 先が見えない時代には、就職に強い大学を選び、自分の興味や関心は二の次にすべきなのか。2人のアドバイスはそろって「やりたいことをやろう!」というものだ。

「きれいごとに聞こえるかもしれませんが、興味があって勉強したいことを選ぶのはとても大切です。『就職に困らない』『親に薦められた』という理由で大学を選んでも、自分に合わないとつらくなってしまうでしょう。実際、入学後にミスマッチに気づいて中退するケースも多いと聞きます」(倉部さん)

■熱中したことは就活でも評価

 オバタさん監修の『大学図鑑!』にも「好きでもない分野にニーズがありそうだからと入ったところで、自分の力はそんなに伸びない」とある。

「多くの企業の採用担当者は、大学でどんな分野を勉強したかより、楽しく充実した大学生活を送ったかを重視しているといいます。大学時代に本当に熱中したことがある人は就活の時に力強いアピールができるし、それは絶対に評価されます」(オバタさん)

 このコロナ禍で大きな打撃を受けている観光系や航空系、国際系などの分野でも、自分が好きならば気にせずに突き進んでいいものだろうか。

「コロナが永遠に続くことはないから、この業界はもうダメだ!と悲観的になる必要はありません。皆さんが社会に出るのは4、5年後。もしかするとその頃にはインバウンドが再び盛り上がっているかもしれないのです。ただ、少し幅広い視点をもつといいでしょう。たとえば今まで『絶対に旅行会社』と思っていたとしても、観光を切り口にほかに目を向けてみる。すると、ほかのサービス業も素敵に思えたり、観光コンテンツづくりに欠かせないICTの分野に興味が派生したりするかもしれません」(オバタさん)

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