丸山茂樹
丸山茂樹
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 ゴルファーの丸山茂樹さんは、松山英樹選手の来季に期待する。

【写真】ティーショットを放つ今平周吾選手

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 松山英樹(29)の米PGAツアー参戦8シーズン目が終わりました。

「マスターズだけは褒めたい」というコメントがありました。トップ10入りが3回だけというシーズンでしたからね。僕が英樹と何度か直接会って話したときも、そこを結構気にしてました。

 マスターズで勝ったから、そのへんは清算できるのかなと思いながらも、オーガスタで勝ったのは4月のこと。プロゴルファーはもう次の週になれば振り出しですからね。

 もちろんマスターズチャンピオンというのはずっと言われ続けていくんですけども、やはり本人の中ではきちんと安定した成績を残すことが大事。トップ10、トップ5でプレーすることによって次の優勝チャンスにつながることもありますしね。そこに届いてないふがいなさは、非常にあったんじゃないかと感じます。

 それにしても東京オリンピックから6週連続で試合に出たのは、こっちが「大丈夫かな」と心配になっちゃいました。ゴルフ場に行っちゃうとジッとしていられないタイプですからね。最後の方はゴルフというよりスケジューリングに失敗したのかなと。でも本人はそういうところも学習して、来シーズン以降はそういうことのないようにやっていくと思います。

 さて国内男子ツアーの「フジサンケイクラシック」(9月2~5日、山梨・富士桜CC)は、今平周吾(28)が逆転で今シーズン初優勝を飾りました。

 8月に会ったときに「周吾らしくないな。頑張らないと」って話をして、彼は「ドライバーの調子が戻ってきたので後半戦から頑張ります」と。その通りになりました。最終日は頼もしいゴルフでした。飛距離は出るし曲がらないし、アプローチ、パターもよかった。

ティーショットを放つ今平周吾(写真は昨年のフジサンケイクラシック、代表撮影) (c)朝日新聞社
ティーショットを放つ今平周吾(写真は昨年のフジサンケイクラシック、代表撮影) (c)朝日新聞社

 メンタルもばっちりだったし、そういう意味では完全な横綱相撲だったんじゃないかと思います。賞金王らしいゴルフで勝ったのかなと。これで3シーズン連続賞金王に弾みがついたんじゃないでしょうか。この試合の直前に新しい所属先の会社と契約を結んだばかりでしたから、会社の方々は大喜びじゃないですか? こんな宣伝効果はないと思います。

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