皇室を長年見ている人物はこう話す。
「さすがに、そこまでの我を通されるとは思いたくありませんが……。宮内庁としても政治家に『どうなっているんだ』と突き上げられて宮内庁長官が、しどろもどろに説明しなければならない会議など開きたくないはずです。理屈をつけて会議なしで、切り抜ける可能性もありますね」
皇籍離脱をしたのち、渡米まで眞子さまが滞在する施設も懸案事項のひとつだ。
「いまごろ皇嗣職の職員が必死でマンションを探しているかもしれないが、下手にセキュリティーの整ったマンションを用意すれば財源を追及されかねない」(前出の人物)
たとえば、故・寬仁親王の妃である信子さまは、宮邸に戻らず宮内庁分庁舎として使われていた旧宮内庁長官公邸(東京都千代田区)で暮らしている。この旧長官公邸も、いまは財務省の管理下にあり宮内庁の管轄ではない。昭和天皇の三女・鷹司和子さん(孝宮)も夫に先立たれ、強盗被害にあった。昭和天皇のはからいで、民間人でありながらも赤坂御用地内の古い木造平屋の乳人官舎に移り住んでいた。
「眞子さまの場合も、女性宮家案で出ていたように、宮内庁の特別職につけるなど体裁を整えれば、宮内庁の関連施設に滞在することも可能でしょう」(前出の人物)
「異例」と「前代未聞」続きの眞子さまの結婚では、結婚に伴う儀式は行わないとみられる。だが、前出の人物は、宮中三殿で皇室の祖神などに別れを告げる『賢所皇霊殿神殿に謁(えっ)するの儀』と天皇、皇后両陛下に感謝を伝える『朝見の儀』を行わないまま皇室を去ったとすれば、それこそとんでもない、とため息をつく。
「漂流する令和皇室の幕開けにならなければよいのですが…」
(AERAdot.編集部 永井貴子)