放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回はライオンの「MIGACOT クリニカアドバンテージ ハミガキ・ハブラシセット」を取り上げる。
* * *
私がこの商品の存在を知ったのは『バイキングMORE』(フジテレビ系)の「とれたて!ニュースバイキング」内のインフォマーシャルだった。
MCの坂上忍さんと、スポンサーの『ライオン』さんの担当者が掛け合いをしながら商品を訴求するコーナー。主に主婦になじみの家庭用商材が紹介される印象があったので、「働く人の声から生まれた」というコピーの歯みがきセット「MIGACOT」が出てきたときには驚かされた。
同時に、なんで、もっと早く、こういう歯みがきセットが開発されなかったのだろうとも思った。
携帯用の歯みがきセットは、大げさな話ではなく、私が子供の頃から、その形状が全くと言っていいほど変わっていない。
これまで何個、買ったかわからないが、いつも比較的早くにケースの内側が汚れてしまい、歯ブラシもサビシイ見た目になり、歯みがき粉だけが中途半端に残る……という共通の最期を迎えたものだ。
昔は、旅行用品だった歯みがきセットは、やがて日用品に。日本人の清潔志向が、一日の歯みがき回数をどんどん増やしていったからだ。