![(撮影/写真部・高野楓菜)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/5/a/682mw/img_5acd698a82e5a426dcbd95c9df4fd49a61996.jpg)
ほんのり薄暗くシックな店内に、珈琲(コーヒー)の芳醇な香り……。重厚感のある独特の美しさが漂う純喫茶は、世代を超えて愛される。長い歴史と自慢の看板メニューをもち、人々の思い出が染み込んだ名店であればなおのこと。季節は秋。ノスタルジーに酔いながら、甘くほろ苦いひとときを過ごしてはいかが?
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■珈琲館 紅鹿(ベニシカ)舎
![(撮影/小黒冴夏)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/5/2/683mw/img_52b373ab93cb510e458bc94a8330908e114705.jpg)
![(撮影/小黒冴夏)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/1/d/840mw/img_1d71009b0da4c9410ba1b23367de7a66131511.jpg)
創業1957年
住所:東京都千代田区有楽町1‐6‐8 松井ビル1階
現オーナーの父が考案したドリンク「カフェ・タカラズカ」が、近隣の東京宝塚劇場の観劇客に人気。バラの花を模した生クリームに熱い珈琲を注ぐと、スカートを広げて舞う女優のように、クリームがくるくる回り溶けていく。お客さんを楽しませようと親子でメニュー開発に勤しんだ結果、その数は240にのぼる。
■ニット
![(撮影/写真部・高野楓菜)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/5/a/682mw/img_5acd698a82e5a426dcbd95c9df4fd49a61996.jpg)
![(撮影/写真部・高野楓菜)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/c/1/840mw/img_c19a28b8319ae841614f1c7c17f56dc0110047.jpg)
創業1963年ごろ
住所:東京都墨田区江東橋4‐26‐12
弱火で25分焼き上げた厚さ約3cmのホットケーキが有名。付属の透明のシロップは、氷砂糖を作る際にできる「氷糖蜜」。はちみつやメープルシロップに比べるとさっぱりとした甘みで、ホットケーキの風味を邪魔しない。喫茶店の前身はセーター工場だったことが店名の由来。店員が身に着けるえんじ色のベストは、汚れが目立たず派手すぎないから、と創業当時から続く制服だ。
■新宿 らんぶる
![(撮影/写真部・高野楓菜)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/4/e/840mw/img_4e5013be2e7fbae3f38d5be4f45e9d5193417.jpg)
![(撮影/写真部・高野楓菜)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/7/f/683mw/img_7f56383332565a7b7d14fb9c8ccd7848104307.jpg)
創業1950年
住所:東京都新宿区新宿3‐31‐3
地下へ続く階段をおりると、シャンデリアがさがる200席の店内が広がり、異世界に迷い込んだような感覚に陥る。看板メニューは、はち切れそうなほど具がつまった卵とツナのサンド。中身が少ないと寂しいから、と気づけば少しずつ量が増えているそう。今や、ブリオッシュ生地にたっぷりの生クリームを挟んだ話題のスイーツ「マリトッツォ」状態。
(文/本誌・大谷百合絵)
※週刊朝日 2021年10月1日号
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![](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/b/0/846m/img_b0926152109db16d8b29d15119600e513163502.jpg)