◆変化に富む未来は一生学び続ける時代
また、総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜(旧推薦入試)についても、21年度と22年度で様子が変わると予想する。
「21年度は総合型・学校推薦型選抜の志願者数が減少しました。学校の一斉休校、部活動の大会中止などで、高校生活でアピールできるものが減ったためでしょう。その反動もあり、各大学は総合型・学校推薦型選抜の志願者確保に力を入れており、22年度は人気が復活するでしょう。多くの大学は、どれだけ立派なことをやってきたかより、自分の高校生活を見つめ直してしっかりアピールする力を重視しています。ぜひ臆せずに出願してください」
進路選びに迷う今の高校生に、石原さんは好きな分野を選ぶ大切さを説く。
「社会は大きな変革期を迎え、2045年にはAIが人間の知能を超えるともいわれます。人間は、機械にはないクリエーティブな力を磨かなければなりません。何かを学んでもその知識はすぐ時代遅れになり、一生勉強を続ける必要が出てきます。ぜひ、自分がワクワクできる分野で、生き生きと成長し続けてください」
(林菜穂子)
いしはら・けんいち/株式会社駿台教育研究所 進学情報事業部 部長。1981年駿台予備学校に入職し、学生指導、高校営業、カリキュラム編成を担当後、神戸校校舎長、駿台進学情報センター長を経て、2017年から現職。