放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、話題を呼んだEテレの「ワルイコあつまれ」について。鈴木さんが番組の構成をしたという。
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9月13日の朝、Eテレで放送された「ワルイコあつまれ」。出演は「新しい地図」の3人、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾。何の予告もなしに放送され、その日の夜に再放送され、第2回がその翌週の夜に放送になった。Twitterトレンドは番組名や「慎吾ママ」などの言葉が一位になり、想像以上にネットニュースにもなっていた。
夜の放送の同時間帯にレギュラー番組の構成を持つ自分としては胸が痛むが、この「ワルイコあつまれ」の構成をさせてもらった。
元々は、NHKのスタッフがEテレで、「新しい地図」の3人で番組を作りたいということだったらしく、僕は彼らをマネジメント&プロデユースする飯島美智さんに呼ばれて会議に出た。飯島さんとは25年を超えるお付き合いになる。
22歳で出会った僕をおもしろがって、見つけて、鍛えて伸ばしてくれた。
1996年、「SMAP×SMAP」という番組が始まるので参加してほしいと言われた時、僕はまだ23歳。フジテレビに連れて行かれ、僕はその番組に入ることになった。「若い力で自由に暴れてきなさい!」と口で言われたわけではないけれども、そんな空気を感じて、僕より年上のスタッフさんの中で、「おもしろい」と思ったことを自由に伝えさせてもらい、それが形になっていくのがうれしかった。
多分、僕のことを若くてイタいやつだと思った人も多かったかもしれないが、そんなイタい僕をおもしろいと思ってくれる大人がたくさんいたおかげで、経験しながら勉強することができた。
あれから25年以上がたち、23歳だった僕は49歳になった。そして飯島さんに呼ばれて、NHKのEテレで作る番組の会議に出る。この年と立場になり、テレビの会議だといつもはどうしても「まとめる」ことが多くなってしまう。成立するためにはどうしたらいいか?失敗しないためにはどうしたらいいか?に向かって進んでしまうことが多く、それが今の自分の一番の弱点だと思っていたところに、この番組。