YouTubeを見てばかりの子どもに、親はついため息(写真/GettyImages)
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 うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格した杉山奈津子さんも、今や小学生の男の子の母。日々子育てに奮闘する中でとり入れている心理テクニックや教育方法をお届けします。

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 最近、子どもに行動してもらいたいときに便利な、ちょっとだけ面白い法則に気づきました。

 子どもに、突然、「〇〇をして!」と言ってカウントダウンを始めると、なぜか高確率で、行動にうつってくれるのです。

■突然「あと10秒!」とカウントダウン

 うちの息子は、何を始めるにしても、非常に腰が重いです。ご飯を食べる、ランドセルを背負って学校に出発する、出かける前にトイレに行く……などなど。いくら口で言っても、なかなか動こうとしないのです。

 そんな時は、「〇〇をして!」と子どもにしてほしい行動を言ったうえで、「あと10秒!」という言葉が、かなりの効果を発揮するのです。

 たとえば、出かける前の息子に「トイレに行ってきて! あと10秒!」と言います。

 すると、私が突然、勝手に、「10、9、8、7……」とカウントダウンを始めたにもかかわらず、息子は「待って、待って」と言いながら、大急ぎでトイレに駆け込んでくれます。

 なぜ10秒以内にやらなくてはいけないのかなんて、特に聞き返すこともせず、急いで行動を起こします。

 寝る前に、「今から歯磨きをするよ」「早くベッドに行こう」。そう言って、「10、9……」と数を数え始めると、息子は面白いくらい、急いで行動してくれるのです。

 この「突然のカウントダウン作戦」は、本当に多様な場面で活躍してくれます。

■YouTubeを見てばかりで、宿題をしないときは

 ただし、「宿題が終わっていないのにタブレットでYouTubeを見ているので、机に向かわせたい」というようなケースのとき。ここでは、突然の「あと10秒!」の「カウントダウン」ではなく、突然の「時間決め」をしています。

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杉山奈津子

杉山奈津子

杉山奈津子(すぎやま・なつこ) 1982年、静岡県生まれ。東京大学薬学部卒業後、うつによりしばらく実家で休養。厚生労働省管轄医療財団勤務を経て、現在、講演・執筆など医療の啓発活動に努める。1児の母。著書に『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』『偏差値29でも東大に合格できた! 「捨てる」記憶術』『「うつ」と上手につきあう本 少しずつ、ゆっくりと元気になるヒント』など。ツイッターのアカウントは@suginat

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