国政と都政を比べるわけではないけれども、小池都知事が都知事選に出馬した時に打ち出した「7つの公約」はやっていないわけですよね。それを考えると、菅政権って、やったこともあるわけじゃないですか。菅政権を擁護しているわけでも、都知事を非難しているのでもないですよ。言いたいのは、やってきたことやいいところはきちんと評価することが国民やメディア側に必要なのではないか。せっかく、新しい総裁が選ばれ、首相になるのに何にも変わらない気がしますよね。

 ただ、菅政権は菅さん以外の登場人物もマズかった。例えば、二階さん(笑)。キャラ立ちし過ぎているんですよね、麻生さんが要らん事言ったり。安倍さんの時からその傾向が強いと思うんですが、安倍さんも菅さんも総理が失敗したり、ダメだったところばっかり出てくる気がするんですよ。そういう風にならないことが国民のためになるのかなとは思う。

 野党に関しては、共闘しているように見えて、全然、共闘していないですよね。私たちは民主党が政権を取った時に懲りていて、その説明がうまくされていない。民主党政権の苦い思い出が残っているのに、立憲民主党の枝野さんが所得税年収1000万円まで1年間免除とか公約を出してくると、「理想に満ちた事を言ってるけど、前も色々とできなかったじゃない」って思ってしまう。

 野党の中でも割れちゃってるしね。民主党が政権を取って、そのあと民進党ができて立憲民主党になるっていう姿を我々は見ちゃっているわけじゃないですか。そういう政治の嫌なところを全部見せておいて、野党に「政権奪回ですよ」なんて言われてもムリですよね。民主党政権が終わっても、まだ、民主党のままいてくれたらまだ野党としてよかったのかもしれない。でも、そこから、二転三転して、くっついたり離れたりして、それって、選挙のためでしょ。それを繰り返している政党が政権と取るって信用できないんですよね。「アンタ、考えが違って出て行ったのに、また枝野さんの所に出戻るの?」って、そんな人、信じられないでしょ。そんなにくっついたり、離れたりしたら、おいおいコントやってんのか?(笑) 

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