だが、金銭トラブルは今日にいたるまで解決しておらず、批判は続いた。

眞子さまの状況を見かねた秋篠宮ご夫妻が、天皇皇后両陛下に相談し、結婚を進める流れになったと聞いてます」(宮内庁関係者)

 一方で、宮内庁が目的とした「批判の鎮火」は、うまくいったとは言い難い。SNSなどでは、反発する意見が膨れ上がった。皇室制度を研究する小田部雄次・静岡福祉大名誉教授(日本近現代史)も、首をかしげる。

「宮内庁が策を練ったであろう今回のやりかたは、火に油を注いでしまった。皇室と国民の溝をさらに深めたという印象しかない」

 医師は、説明のなかで、「誹謗中傷」という言葉を6度繰り返した。

「誹謗中傷」の意味を調べると<根拠のない悪口を言いふらして、他人を傷つけること(大辞泉)>とある。

 宮内庁は、「どの報道が事実に基づかない誹謗中傷なのか」、具体的に説明していない。

 小室さんと元婚約者の金銭トラブルを報じたのは、「事実に基づかない誹謗中傷」なのだろうか。皇室を長く見てきた人物もこう話す。

「秋山医師が、『結婚されることで、誹謗中傷と感じられる出来事がなくなれば改善が進む』と結んだ。あれでは、『国民も報道もこれ以上、批判するなよ』と脅したも同然。そもそも、批判を招いた原因は、ふたりの未熟さと拙劣さにもあった。眞子さまだけを被害者だと訴える構図は、決して上手いやり方ではない」 

 26日の結婚と同時に行われるふたりの会見は、高級ホテルなど一般の施設で行うと見られている。

「複雑性PTSDの件を会見で発表すべきことだったのか、疑問があります。診断内容しかり、批判が止めば、良くなる旨の話しかり、医師に全てを負わせ、眞子さまを守ろうという宮内庁の姿勢しかありません。小室さんとの会見が眞子さまにとって大きなプレッシャーになっているようです」(政府関係者)

 眞子さまと小室さんは意思を貫いた。ならば、金銭問題に対して誠実な説明を行って欲しい、と国民は望んでいる。

(AERAdot.編集部 永井貴子)