さて、10月に入り、インフルエンザの予防接種も始まりました。新型コロナウイルス感染症がパンデミックを起こすまでは、冬といえば「インフルエンザ」だったと思います。11月に入るとインフルエンザの患者数は急増し、12月から1月にかけてピークを迎え、春頃まで感染がみられるのが例年の感染状況でした。昨年の冬は、インフルエンザとコロナの両方が同時に流行する可能性があると警戒されていたものの、結果的には流行は起きず、私自身、インフルエンザの患者さんを見かけたのは1回のみでした。
例年であればインフルエンザの報告が出始めてもおかしくないシーズンになりましたが、今年も9月20日から9月26日までの報告総数は3人と、今のところ極めて少ない水準です。この冬も昨年のように流行しないのか、コロナ前のように流行するのか、予想できないのが現状です。
厚生労働省によると、今年のインフルエンザワクチンの供給予定量は、令和3年8月時点で、約2,567万本から約2,792万本の見込みだと言います。1本で大人2回分のワクチン量に相当します。供給量の多かった昨年よりはインフルエンザのワクチン自体の流通量が少なくなるものの、例年どおりの供給を見込んでいると言います。供給時期も、昨年よりは遅くなるようです。私も例年であれば、10月初めにはもうインフルエンザワクチンの接種を済ませていますが、今年はまだ接種できていません。
「インフルエンザが流行するか分からないけれど、感染して万一重症化したら怖いので、ワクチンを接種しておきたい」という声が聞かれる一方で、「去年は念の為に接種したけれど全然流行しなかった。感染対策もずっとしているし、今年はインフルのワクチンは必要ないと思う」「どうせ今年も流行しないだろうからインフルワクチンの接種はやめておく」という声も聞かれます。打つか打つまいか、迷っている方も多いのではないでしょうか。