仕事でも生活でも、多少強引になってでも自己実現を果たしていかなければいけないから、隠していた本性の部分が前に出てきてぶつかり合うこともあるし、気が合わなくなってしまうこともある。
人間関係の濃淡に、どれぐらいの濃さを求めるかにも、個人差が出てきます。
でも、これはぜひあなたに伝えたいんですが、人生の一時期、一緒の物語を共同作業で作れたということは、それだけでとても尊いことだと僕は思います。一生涯のつき合いではなかったかもしれないけど、一緒にお互いの物語を作り合ったはず。そういう濃い関係、何でも話せる関係でいられたことはやっぱり奇跡だと思うし、尊いですよね。
こういうとき、しっかり悲しみに浸る時間も大事にしてみてください。思い出に浸りながら一人で飲みに行くとか。その切なさの時間にきちんと入ってほしい気がします。
しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
※AERA 2021年10月11日号