テレビのワイドショーやネット、雑誌……。さまざまなメディアで報じられてきた眞子さまと小室圭さんの結婚。婚約内定会見から4年。いよいよ結婚が実現する。これほど注目され、話題に上り、世間で賛否が議論されてきたのはなぜなのだろうか。AERA 2021年11月1日号は「眞子さまの結婚」特集。
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秋篠宮家の長女・眞子さま(30)と小室圭さん(30)が今月26日、結婚する。小室さんの母親の金銭トラブルが明るみに出て2018年に結婚はいったん延期になったが、その頃から、結婚に否定的な世論が次第に大きくなっていった。ネットなどでの誹謗中傷が原因で眞子さまは複雑性PTSDの状態であることも今月、明かされた。
9月に行われた毎日新聞の世論調査では、結婚を「祝福したい」との回答が38%、「できない」が35%。今月の読売新聞の世論調査では「結婚はよかったと思うか」に対し「思う」が53%、「思わない」は33%と、いずれも否定的な声は3割を超えた。この数字を大きいとみるかどうかは判断が分かれるが、否定派が一定数いることは確かだ。
ネットではさらに批判の声が大きくなる。アエラドットが9月下旬に行ったアンケートでは、1人が何度も回答できるなど世論調査とは調査方法が異なるが、3万5千件以上の回答が集まり、「祝福する気持ちはあるか」との問いに93%が「ない」と答えた。なぜ、結婚を祝福できない人がこれほど多いのだろうか。
■自分の中に眠る価値観
「何かの情報に接したときにザワつくとしたら、自分が大事にする価値観が脅かされている表れ。反動で誰かを責めたくなる気持ちも起きやすいんです」
こう話すのは星槎大学大学院教授でコラムニストの三田地真実さん(59)だ。
たとえば、結婚は個人の自由だと思っている人でも、皇室の結婚となると「家と家のバランス」を考慮することはやはり大事という、自分の中に眠っていた価値観が呼び覚まされる。
「皇室はこの国の(私たちの)顔であり『自分事』と感じる人ほど、自分と関係した大切なこととして小室さんに関するさまざまなことが気になってくるわけです。その結果、本当はお母さんの問題であるはずの金銭トラブルも、『小室“家”の問題』となり、批判してしまうのでは」