この記事の写真をすべて見る 42歳での電撃結婚。伝説の高齢出産から4年。母として、女優として、ますますパワーアップした水野美紀さんの連載「子育て女優の繁忙記『続・余力ゼロで生きてます』」。今回は、我が子も楽しめる夢の舞台についてお届けします。
【水野さんがストーリーを考える一方、唐橋さんは…イラストはこちら】
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親子で楽しめる演劇を作りたい。前にも書いたが、ずっとそういう想いを持っている。
具体的に動き出してみようか、と思った矢先にコロナがやってきて、その想いは保留となった。先日、子供向けでは無かったけれど、新国立劇場で、作演した芝居を上演し、大変だったけれどありがたいことに高評価をいただき、再び演劇熱が高まって、保留になっていた親子向けの芝居を作りたい想いも再燃してきた。
4歳の我が子、そしてそのお友達、パパやママ。みんなが楽しめる夢のような芝居を作りたい。それは一体どんなものだろうか。
男の子も女の子も、子供が好きなものをたくさん詰め込んでやろう。最近はそんな考えを頭の片隅に、子供達を観察している。
今、うちの子が好きなものは何だろうか。忍者だ。
ハロウィンにはAmazonから届いた忍者コスチュームを着込み、夫のお手製のワラジを履いて近所を走り回った。
「今年はサンタさんに何のプレゼントお願いするの?」
と聞くと
「ほんものの手裏剣」
と即答された。
毎日、ネット配信の「忍者ハットリくん」を観たがる。忍者の一体何がそんなに子供に刺さるのだろうか。忍法を「かっこいい」と思うのか。「~でござる」というような独特な話し方が面白いのか。
ともかく忍者を登場させるのは決定だ。忍者のほかには、「はたらく細胞」「ゲゲゲの鬼太郎」「ドラえもん」などが好きだ。
鬼太郎には怖い妖怪がたくさん出てくるが、怖がりながらも、鬼太郎がやっつける姿を前のめりに見ている。「こなきじじいーー」と言いながら私の背中に乗っかってくる。
ちょっと怖いくらいが、ドキドキして面白いのかもしれない。