山田美保子・放送作家、コラムニスト
山田美保子・放送作家、コラムニスト
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 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は「渋谷八香唐辛子」を取り上げる。

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 いわゆる“天カメ”で、もっとも映し出される場所といえば、渋谷のスクランブル交差点。コロナ禍は、人出の増減や若者の動向が度々ニュースで取り上げられたし、「駅前ビジョン」から感染拡大防止を呼び掛ける小池百合子都知事の映像も、おおいに話題になった。

 そんな渋谷発祥の「世界初のスイーツ専用香辛料」が『渋谷八香唐辛子』。“八香”は渋谷駅のシンボル、ハチ公と掛けている。

スイーツにかけるために作られた「渋谷八香唐辛子」。その名の通り、黒胡麻、えごま、麻の実、柚子、唐辛子、バジル、オニオン、塩の8種の材料をブレンド。香ばしさや豊かな風味を味わえる絶妙な香辛料の配合に加え、塩で甘さを引き立たせる。オニオンは、甘みと香りのバランスを整えるという。スイーツ専用の名目で開発されたが、焼き鳥や餃子など、定番食事メニューにかけてもやっぱりおいしいんだとか。「渋谷八香唐辛子」 (12g、税込み1100円)公式サイト(https://shibuyaspice.tokyo/)のほか、渋谷スクランブルスクエア スカイスーベニアなどでも発売中。問い合わせは公式サイトのフォームから
スイーツにかけるために作られた「渋谷八香唐辛子」。その名の通り、黒胡麻、えごま、麻の実、柚子、唐辛子、バジル、オニオン、塩の8種の材料をブレンド。香ばしさや豊かな風味を味わえる絶妙な香辛料の配合に加え、塩で甘さを引き立たせる。オニオンは、甘みと香りのバランスを整えるという。スイーツ専用の名目で開発されたが、焼き鳥や餃子など、定番食事メニューにかけてもやっぱりおいしいんだとか。「渋谷八香唐辛子」 (12g、税込み1100円)公式サイト(https://shibuyaspice.tokyo/)のほか、渋谷スクランブルスクエア スカイスーベニアなどでも発売中。問い合わせは公式サイトのフォームから

 東京では原宿と並んで「スイーツの街」として有名な渋谷だが、商業施設の数では渋谷が格段に上。緊急事態宣言中でも、情報番組では「日本初出店」とか「渋谷限定」といったスイーツが頻繁に紹介されていたため、解除後は、かなりの賑わいをみせる。

 そうしたレアなスイーツや、路面店のスイーツ、コンビニスイーツなどに甘党の著名人やインフルエンサーが「#かけてみた八香」とハッシュタグをつけ、『渋谷八香唐辛子』を振りかけた画像や感想をSNSに投稿していた。

 なかでも『ゲスの極み乙女。』はじめ三つのバンドでベーシストとして活動し、料理男子としても有名な休日課長さんによる「かけてみた八香、おいしいスイーツ」10選は秀逸で、同品のホームページでも紹介されているほどだ。

 ちなみにプロデュースに関わった橋本若奈さんは、渋谷地下街にも店舗がある『ビアードパパ』のシュークリームにかけて食べるのがいちばんのお気に入りだそうだ。

 その橋本さんの投稿に「いいね」し、テレビ番組で紹介したのは“ゲス極”の川谷絵音さん。共演した渡辺直美さんや青山テルマさん、さらには、甘いものには一家言もつ川田裕美さんが「イケるかも」「おいしい」と認めて以来、スカイブルーのボトルを見かける機会は急増している。

 あの七味唐辛子のボトルをパクった?と思われた方、安心してください。『渋谷八香唐辛子』は、「三大七味」の一つ、信州・善光寺の『八幡屋礒五郎』が製造。さらにブレンダーは、「香辛料の魔術師」と呼ばれる『トーキョーシノワ神子』(渋谷区千駄ケ谷)のオーナーシェフ・神子健さんなのである。

 バックボーンも中身もピリッと、いや、ビシッとしている『渋谷八香唐辛子』。当初は外国人観光客の土産物としても考えられたそうだが、想定外の流行りモノに。まずは“おうちアイス”で、お試しあれ。

山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める

週刊朝日  2021年11月19日号