料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「辛みたっぷり四川風麺」。
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立冬が過ぎ、めっきり寒くなりました。こんな季節は辛みをきかせた麺であたたまりましょう。唐辛子に中国スパイスの花椒を加えて四川風のスープにしてみました。さわやかな香りとしびれるような独特の辛みがたまりません。
まずはねぎ、ニンニク、ショウガのみじん切りと花椒、唐辛子を弱火で焦がさないように炒めます。辛みを抑えたい方は、唐辛子の種をあらかじめ取り除いてください。
香りが出たら豆板醤を入れて炒め、鶏ガラスープの素と水を加えて煮立たせます。そこに薄切りの鶏もも肉を入れ、フタはせず、途中アクを取り除きながら煮てください。鶏肉に火が通ったら、醤油と胡椒で味つけをしたらできあがり。麺は、うどんや残り物のそうめんなどお好きなものでどうぞ。最後にごま油を落とすのがポイントです。
スープをたくさん作れば火鍋風になります。豚肉に代えたり、きのこや野菜を加えてお楽しみください。市販のスープもいいけれど、意外と簡単にできますよ。
(構成/沖村かなみ)
◆辛みたっぷり四川風麺
【材料(2人分)】 A(赤唐辛子1本、ねぎ・ニンニク・ショウガのみじん切り各大さじ1、花椒5~6粒)、豆板醤大さじ1、鶏もも肉200g、B(鶏ガラスープの素大さじ1、水500ml)、豆苗1/2パック、ねぎ少々、サラダ油大さじ1、醤油少々、胡椒少々、ごま油大さじ1、うどんまたはそうめん2人分
【作り方】(1)鍋を中火にかけてサラダ油をひき、Aを炒め、香りが出たら豆板醤を加えて炒め、Bを加えて沸かします。(2)(1)の鍋に鶏の薄切りを加え、フタをせずにアクを取りながら6分ほど煮て、醤油と胡椒で味をととのえる。(3)器に別鍋でゆでた麺を入れ、(2)を注ぎ、仕上げに千切りにしたねぎと豆苗を添え、ごま油をまわしかける。
【ワンポイントアドバイス】辛みを抑えたい場合は、赤唐辛子の種を取り除いて炒めるといい。盛り付けた麺にごま油を加えると一気に中華風の香りが立ちのぼる。
※週刊朝日 2021年11月19日号