RIZINで3戦3勝、朝倉が「頭抜けてる」「今日の2人(牛久と斎藤)より強いと思う」とするクレベルは現在RIZINとの契約が無いことが明かされているが、ファンからも要望は大きく再参戦はあるか。極め力はもちろん朝倉の顔を腫らせた野性的な打撃力も持ち合わせており脅威だ。

「RIZIN.31」では他にもフェザー級の試合が行われており、金原、中村大介の両ベテランは存在感を見せ勝利。昨年一度は引退を表明した金原だがフェザー級に階級を上げカムバック。「ベルトを獲りに帰ってきました」「当日は完璧に仕上げて倒したい」と語っていたが、試合では言葉の通りにヒザを巧みに効かせ、ヒジとパウンドをまとめる完勝で強さを見せた。

 代名詞の腕十字でRIZIN初参戦・初勝利を上げた中村も牛久をDEEPノンタイトル戦で一度はKOしている実力者。牛久をKOしたことで証明しているように、ノーガードから見せる当て勘・打撃センスも優れている。「41歳、ここからまだまだ全盛期です」と語り、ロマンを感じさせる存在だ。

 また、同大会でGRACHANフェザー&ライトの2階級王者である山本琢也をKOした白川陸斗もRIZIN初戦(20年8月)こそ萩原に敗れたが、そこから3連勝。着々と力を付けている。試合後ヴガール・ケラモフとの対戦を打ち上げたが、萩原とのリベンジ戦にも資格は十分だ。

 11・28「RIZIN TRIGGER 1st」(神戸ワールド記念ホール)に出場が発表された堀江圭功もZST王者の関鉄矢、佐々木憂流迦を降しRIZIN2戦2勝で元UFCファイターの実力を見せている。

 RIZIN外では、過去に斎藤を降しているパンクラス王者ISAOは国内フェザー級最強の評価もあり参戦が望まれる一人。またMMA初戦で苦杯をなめた平本連と久保優太の元K-1勢、佐々木憂流迦や摩嶋一整といったグラップラーの巻き返しがあれば面白い。

 トーナメントが進み徐々に序列が確定してきたバンタム級に対し、まだまだ混沌としており未確定要素の多いRIZINフェザー級。それだけに先の読めない、今後の魅力が溢れている。(文/長谷川亮)