今回の風俗店で働いていた女性養護教諭に下した懲戒免職は厳しすぎる処分だろうか。

「教職員の不祥事についての処分は教育委員会の裁量に委ねられる部分が多く、前例を踏襲した時代遅れの判断が多い。セクハラや暴力事件は懲戒免職で厳しく罰せられるべきだし、今回の女性養護教諭の件で言えば、誰かを直接的に傷つけたわけではない。懲戒免職処分は厳しすぎるように感じる。このご時世で給料が上がらず、非正規雇用のOLが生活費を稼ぐために夜の店で働いていることは珍しくありません。副業をしたくなくてもやむを得ない事情で働いている女性たちがいる。格差社会が進み、日本は貧しくなったと感じさせられることが多い。政府や自治体がこの現実から目を背けないでほしいです」(社会部記者)

 違反行為は反省すべきだ。副業として風俗店で働いていたことが「教育者として許されない」という意見もあるだろう。だが、なぜ女性養護教諭は風俗店で働かなければいけなかったのか。生活環境を含め、日本社会で暮らす人たちの現実についても向き合わなければいけなければいけない。(松木歩)

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