手持ちのキャラと敵を戦わせるスタイルは同じでも、これらと比較すればアナログのカードゲームは刺激が少なく、地味なものになるでしょう。

 ただ、アナログのゲームをしてからは、デジタルのゲームを少しもったいなく感じるようになりました。デジタルゲームは、ダメージをコンピューターが一瞬で計算してしまうからです。

 純粋に遊ぶためにはありがたい設定なのですが、せっかく数字があるのに頭をまったく使わないので、当たり前ですが、「ただ遊んでいるだけだなぁ」と思うのです。

 少しスケールが小規模にはなりますが、150くらいの3ケタの数字程度のダメージにして、計算の過程をある程度までプレーヤーに任せてみるスタイルのゲームが発売されたら、なんて想像をしてしまいます。

 そういうゲームだったら子どもは遊びつつ脳を鍛えられるので、大人のゲームに対する見方が変わるのではないかな……なんて、ひそかに思っています。

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杉山奈津子

杉山奈津子

杉山奈津子(すぎやま・なつこ) 1982年、静岡県生まれ。東京大学薬学部卒業後、うつによりしばらく実家で休養。厚生労働省管轄医療財団勤務を経て、現在、講演・執筆など医療の啓発活動に努める。1児の母。著書に『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』『偏差値29でも東大に合格できた! 「捨てる」記憶術』『「うつ」と上手につきあう本 少しずつ、ゆっくりと元気になるヒント』など。ツイッターのアカウントは@suginat

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