でも余命はあまり気にしていません。

 毎日お世話をしてきて、人間とは違うの生命力のすごさを身に染みて感じているから。

 もし「つな」が先生のいうように年を越せなかったとしても……寒くないようにして、ごはんを食べて、最期の時までゆっくりと過ごしてくれればうれしいし、もっと生きてくれるのは大歓迎。

 そもそも、「つな」は、事故がなければ地域猫として、(病気を抱えながらも)外で今も自由に暮らしていたはずです。大けがを負ったのは、車=人間のせいだと思っています。

 私は「つな」のけた外れのファイトを称えたいと同時に、事故に遭ったことに意味を付けたかった。だから、少し衝撃的な話だけれど、このコーナーに応募しました。

 これから寒くなるにつれて、外にいる多くの猫さんが、暖を取るためにタイヤの間やエンジンルームに入りやすくなります。どうか、車に乗ったらエンジンをかける前に、車のボンネットをバンバンと叩いて猫さんに知らせる(車から出す)「猫バンバン」をしてみてください。

 「つな」と私からの、お願いです。

 (水野マルコ)

>> 【前編:振り返った猫を見て「まさか顔に穴?」 ガリガリの一匹を保護した夫婦「どうか猫バンバンを」】を読む

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水野マルコ

水野マルコ/1961年生まれ。ライター。猫と暮らして30年。今は優しいおばあちゃん猫と甘えん坊な男子猫と暮らしています。猫雑誌、一般誌、Web等での取材歴25年。猫と家族の絆を記すのが好き。猫と暮らせるグループホームを開くのが夢。

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