輸入に頼る日本経済にとって円安は逆風

 原油高や円安はどこまで進むのだろうか。三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「原油の供給力が足りないわけではないため、80ドルを超えると上昇ペースが緩やかになるだろう」という。ドル円相場も「115円を超えた円安ドル高はペースが緩やかになるだろう」と話す。

 家計はどのような防衛策があるのだろうか。「日常生活はさまざまな工夫の余地がある」と言うのは経済ジャーナリストの荻原博子さん。「節約できるところは節約する」という荻原さんが勧める節約術を紹介したい。

 ガソリン価格の高騰に対しては「まず安全運転。急発進、急停止、のろのろ運転もガソリンを食うため避けましょう」(荻原さん)。自動車で出かける際は経路をナビでしっかりとチェックし、渋滞を避ける。ガソリンスタンドは「e燃費」などのウェブサイトで事前に価格を調べ、安いところで入れておく。調べると、場所により20円ぐらい安いところもある。高速道路のスタンドで入れると高くなるので注意したい。さらに荻原さんは、自動車を2台持っている家庭は1台に減らし、その1台を有効に活用することも勧める。

 冬は暖房が欠かせないが、ストーブの灯油代やエアコンの電気代を節約する方法がある。室内の一部でホットカーペットを上手に使うと、腰から温まり、節約につながる。エアコンはフィルターが汚れていると効率が悪くなるので定期的に掃除したい。

 台所のガスコンロなどで煮込み料理をする際は「下ごしらえを電子レンジでしておき、最後にガスコンロで煮込めば安くなる」(同)。

 入浴は、家族がいれば続けて入るようにして、追いだきを節約する。シャワーは最近は節水機能に優れた製品が出ており、水量が昔に比べ半分くらいで済むという。

 電気料金の契約も見直してみよう。荻原さんによれば、かつて家族が多かった高齢者宅では60アンペアの契約のままのこともあり、2人暮らしなら30アンペアなどへ引き下げることで基本料金を下げることができる。電気を使いすぎてブレーカーが落ちないように、気を付けて使うようになるため、節電効果もあるという。

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