角谷氏は「思い出入閣」についてこう語る。
「二之湯さんだけでなく、参院から77歳の金子原二郎農水相などが入閣していますが、参院選前には内閣改造で選挙のテコ入れがあるのではないか」
◆木原誠二官房副長官
岸田首相の懐刀とされる木原官房副長官は、オミクロン株で国際線の新規予約停止要請、10万円現金一括給付の際、官邸の「仕切り役」だった。
「週刊新潮で“隠し子”疑惑の報道も出ましたが。本人は平然としていました。財務省出身のエリートで、常にマウントをとる姿勢です。『こっちの顔に泥を塗るな』などと事務方を威圧するので、人心が離れつつあります。官邸の実務の司令塔である木原官房副長官がちゃんと仕切れていれば、無用な混乱が起きることもなかったことも多々あります」(官邸関係者)
霞が関に睨みをきかせていた杉田和博前官房副長官を懐かしむ声が相次いでいるという。角谷氏はこう評する。
「木原さんは岸田派のホープで首相の政調会長時代からの側近ですが、10万円給付問題では財務省とクーポン配布にこだわり、突っ張ったものの、最後は自民党に無条件降伏。現金全額給付を認めざるを得なくなった。もう少し自治体や国民の声を謙虚に聞いた方がいい」
◆岸田文雄首相
官僚たちが「残念すぎる」という声が最も多かったのは、意外にも岸田首相だった。
「首相のご自慢の“聞く力”は党内からも霞ヶ関からも極めて評判が悪い。自民党重鎮らは『言うことを聞かない』と不満を募らせているそうです。霞ヶ関では、『常にブレブレ』『聞く力があり過ぎて、何も決められない』と揶揄される始末です」(官邸官僚)
岸田首相は首相就任後、熱望する訪米がなかなか実現せず、苛立っているという。
「いくら焦っても、受け入れ側の米国からOKしてもらえない以上、待つしかありません。米側が先延ばしにする理由は内政問題とされていますが、実際にはバイデン大統領から見た時、優先順位が岸田首相はさほど高くないと評価されているというのも事実です」(同前)