■日本
「にっぽん」か「にほん」か正式な決まりはない

1946(昭和21)年に「日本国憲法」が公布され、国号は「日本国」となりましたが、「にっぽんこく」か「にほんこく」かは明示されていません。その後も、時おり議論が起きましたが統一されることはありませんでした。2009(平成21)年には麻生内閣が、「いずれも広く通用しており、どちらか一方に統一する必要はない」という見解を示しています。

■谷(たに)
「や」と読むのは音読みか訓読みか

東日本の古い方言で、土地が低くてじめじめしている場所を「やつ」や「やち」といいました。谷の地形に似ているので、「やつ」「やち」を表すのに「谷」の字が用いられ、読みが「や」に変化したと考えられています。つまり、「谷」を「や」と読むのは日本語に基づくので訓読みです。ちなみに、元が東日本の方言なので、西日本ではあまり見られません。

■心配
訓読みしていた言葉を音読みした和製漢語

読書」や「禁酒」など、音読みする熟語の多くは、漢語に由来します。しかし、日本でつくられた熟語もあり、それらを和製漢語といいます。例えば、「心配り」という言葉を音読みした「心配」や、「大根(おおね)」を音読みした「大根(だいこん)」などがそうです。江戸後期や明治期には、「神経」や「哲学」など流入した西洋文明を表すための和製漢語も数多くつくられました。

■手本
訓読みと音読みをまぜた熟語の読みがある

日本語は、和語、漢語、外来語に分類され、このうちのいずれかを組み合わせた語を「混種語」といいます。「手本」は、筆跡を表す和語の「手(て)」と、ものごとの規範という意味で漢語の「本(ほん)」からなる混種語なので、訓読みと音読みの組み合わせになっているのです。このような訓読み、音読みの順の読み方を「湯桶(ゆとう)読み」といいます。また、王を表す漢語の「王(おう)」と、手段を表す和語の「手(て)」からなる「王手」は、音読み、訓読みの順で読む混種語で、「重箱(じゅうばこ)読み」といいます。

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