若手センターバックとしてはもう一人、J1昇格に貢献した麻田将吾(京都)にも期待したい。1998年7月6日生まれの23歳。小林と同じく左利きのセンターバックで、身長186センチ。足元の技術も確かなものがあり、クレバーさも魅力。京都の下部組織から2017年にトップ昇格した後、讃岐に在籍してJ2、J3の舞台でもプレーしている。やや伸び悩みの時期もあったが、今季は第5節からレギュラーに定着してリーグ戦38試合に出場。42試合31失点のJ2ナンバーワンの堅守を誇った京都のDFラインを支えた。U-15時代から世代別代表に選出されており、来季J1舞台でのパフォーマンス次第で、A代表入りも可能になる。
サイドバックの若手では、J2でプレーする半田陸(山形)の成長が著しい。2002年1月1日生まれの19歳。山形ユース育ちで、2019年にデビュー。元々はセンターバックだったが、今季は右サイドバックとして攻守に安定感のあるプレーを披露し、リーグ戦37試合に出場。スピードとフィジカル、闘争心を高いレベルで持ち合わせており、試合を重ねる毎に効果的な攻撃参加と対人守備で不動の地位を築いた。戦術理解度も高く、U-17代表で主将を務めたキャプテンシーも持つ。J1舞台での活躍を期待したいプレイヤーだ。
若手サイドバックにでは、畑大雅(湘南)もピックアップすべきタレントだ。2002年1月20日生まれの19歳。中学までは攻撃的なポジションだったが、市立船橋高でDFへコンバート。3バックを採用する湘南ではウイングバックを務め、豊富なスタミナと「音速」と称される爆発的なスピードを武器に、今季リーグ戦22試合に出場。幾度となくサイドを疾走し、注目を集めた。まだ荒削りな部分は残るが、左右両サイド可能な万能性も含め、今後への飛躍と大いなる可能性を感じさせている。サイドバックはその他にも、今季大卒1年目ながら攻守に印象的なプレーを見せた23歳の常本佳吾(鹿島)や、来季から浦和でプレーする20歳の大畑歩夢(鳥栖→浦和)、同じく鳥栖の下部組織が生み出した18歳の中野伸哉(鳥栖)らの逸材たちも控える。