【米ビルボード・アルバム・チャート】『ミラベルと魔法だらけの家』サントラ6週目の首位、ハーフタイム・ショー効果でエミネム/ドクター・ドレー再びTOP10入り

　『ミラベルと魔法だらけの家』のサウンドトラックが通算6週目の1位をキープした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

　映画の反響と「秘密のブルーノ」の大ヒットにより、首位獲得総週を6週に更新した『ミラベルと魔法だらけの家』。過去5年間での最長記録は、昨年の1月から3月にかけて10週を記録したモーガン・ウォレンの『デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム』（今週3位）で、2020年に通算8週をマークしたテイラー・スウィフトの『フォークロア』に続く、3番目の記録更新となる。次週7週目の首位を獲得すれば、同6週で並んでいるアデルの『30』（今週7位）を上回り、単独3位に浮上する。

　『ミラベルと魔法だらけの家』が今週獲得した98,000ユニットのうち、アルバム・ストリーミング（SEA）が前週から9％減少の83,000、トラックごとの総ユニット（TEA）が8％減少の2,500、アルバム・セールスも25％減少の12,500にそれぞれ下降しているが、2位以下とは大きく差をつけていて、週間ストリーミングも1億2,344万回と高水準を維持している。

　先週2位に上昇したガンナの『DS4Ever』は、前週とほぼ同率の46,000ユニット（3％減少）を維持して今週も2位をキープ。前述の『デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム』は、発売から1年以上経過したにもかかわらず、週間ユニットは3％増加の42,000に上昇し、先週の4位から3位にTOP3復帰を果たした。

　以下、ドレイクの 『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』（34,000ユニット / 3％減少）が7位から4位、ザ・ウィークエンドのベスト盤『ザ・ハイライツ』（33,000ユニット / 2％減少）が8位から5位、ドージャ・キャットの『プラネット・ハー』（31,000ユニット / 2％減少）が10位から6位、アデルの『30』（31,000ユニット / 3％減少）も9位から7位にそれぞれ上昇しているが、週間ユニットはいずれも減少していて、全体数が低いことを示している。オリヴィア・ロドリゴの『サワー』も、ユニット数は前週と同率の30,000ながら、先週の12位から10位に2ランクアップした。

　今週8位には、先週の126位からジャンプアップしたエミネムの『カーテン・コール～ザ・ヒッツ』が、108位から9位にドクター・ドレーの『2001』が、それぞれ現地時間2月13日に開催された【第56回NFLスーパーボウル】ハーフタイム・ショーの反響を受け、再びTOP10入りを果たした。

　『カーテン・コール～ザ・ヒッツ』は、2005年12月6日にリリースされたエミネムのベスト・アルバムで、同年12月24日付でNo.1デビューした。TOP10入りは、2006年3月11日付の8位以来約16年ぶりとなる。

　今週記録した31,000ユニットのうち、アルバム・ストリーミングが227％増加の26,000、アルバム・セールスが267％増加の1,500、トラックごとのユニットは1,015％増加の3,500にそれぞれ上昇し、アルバムの週間ストリーミングも3,767万回と好記録を打ち出している。TEAの上昇率が軒並み高かったのは、ハーフタイム・ショーで披露された「ルーズ・ユアセルフ」の反響によるもので、2月13日から14日にかけてのオンデマンド公式ストリーミング数は11日～12日から100％増加の224万回に急増した。

　『2001』は、1999年11月16日にリリースされたドクター・ドレーの2ndアルバムで、同年12月4日付で2位に初登場した後、2000年5月13日付の9位を最後にTOP10からは遠ざかっていたが、今週約22年ぶりの再ランクインを果たした。

　今週記録した30,500ユニットのうち、アルバム・ストリーミングが168％増加の21,500、アルバム・セールスが323％増加の4,000、トラックごとのユニットは860％増加の5,000にそれぞれ上昇。アルバムの週間ストリーミングは3,056万回を記録した。ハーフタイム・ショーでは、本作から「ザ・ネクスト・エピソードfeat.スヌープ・ドッグ」、「フォーゴット・アバウト・ドレーfeat.エミネム」、「スティル・D.R.E. feat.スヌープ・ドッグ」が披露され、そのうちショーのラストを締めくくった「スティル・D.R.E.」は、2月13日から14日にかけての再生数が最も高い、11日～12日から157％増加の370万回を記録した。

　【第56回NFLスーパーボウル】ハーフタイム・ショーには、その他スヌープ・ドッグ、メアリー・J.ブライジ、ケンドリック・ラマー、そしてスペシャル・ゲストとして50セントとアンダーソン・パークが出演し、それぞれが披露した楽曲の総ストリーミング数は、2月13日から翌14日にかけて米国内で1,864万回に達した。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは2月25日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ミラベルと魔法だらけの家』サウンドトラック
2位『DS4Ever』ガンナ
3位『デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
4位『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』ドレイク
5位『ザ・ハイライツ』ザ・ウィークエンド
6位『プラネット・ハー』ドージャ・キャット
7位『30』アデル
8位『カーテン・コール～ザ・ヒッツ』エミネム
9位『2001』ドクター・ドレー
10位『サワー』オリヴィア・ロドリゴ