私が求めていた、本気でやろうとしている人の戦略ある聡明な答えだった。
「メディアに出てる人ってよりは、政府の会議とかでロビイングとかをやっている裏方系の人たちは、どう制度を変えたいという思いが具体的にあって、例えば子どもたちの生活の現状がどうなってるか、っていうことに関する情報を、もうちょっと自治体がちゃんと把握できるようにして、虐待とか、不登校とか、その手のことが起きそうな家庭を、事前に察知することができないかみたいなプロジェクトやったり」
よくはにかむ、変わった眼鏡の、朝起きられない、一体いつ日本にいるのかわからない彼が、東大なんてちょろくてMITにイェールにという最高頭脳を使い、あっという間に日本をよき方向に変えてくれる日がくるかもしれない。
そんな成田さんは、ご自身のことを、「最適化とか言ってるくせに自分の生き方に関しては効率化みたいなのは無縁で、できるだけ無駄なことをやりたいって感じなんです。人格分裂してるかもしれない」という。
成田さんは最後に神様が作って送り込んだ救世主なのかなと思った。
※AERA 2022年9月12日号