【富山】膨大な量の石垣をレーザー測量し歴史から石工道具に至るまでを解明
『石垣から読み解く 富山城』(富山城研究会 桂書房)1430円
清明堂アピタ店(富山市) 松井重樹さん
現在は、博物館として模擬建造物になっている富山城。江戸時代初期の大火で焼失してしまったその本来の規模は全国的にも有数のものであったようです。
一部遺されている石垣と多数の史料からその在りし日の威容を探る本。大きめの活字を使い難しい漢字にはふりがなを振ってあるので、誰にも読みやすい。埋蔵文化財調査や解体修理工事で判明した新知見を加えており、城内の散策に必携のカラーガイド。築城時の越中・加賀と江戸幕府との駆け引きや天才石工の存在を知ることができ、興味を引きます。
【石川】仏レジオン・ドヌール勲章受章の元市長が目指した“まちづくり”
『都市格を磨く 金沢、まちづくりへの思い』(山出保 北國新聞社)1760円
ブック宮丸金沢南店(金沢市) 村田一孝店長
金沢市長を5期20年務めた著者は同市のまちづくりには「都市力」と「都市格」の二面が軸と考える。
「都市力」とは、「都市の基盤整備」によってもたらされる都市のハード面の能力とまちの可能性のこと。
「都市格」とは、まちの気品のことで、金沢の魅力は歴史と伝統、文化、自然によって醸し出される雰囲気だと言う。
金沢のまちづくりの本質を探るとともに、歴史と文化、人々の気品を感じてもらい、世界に通じるまちを目指している金沢を、もっと知って頂ける一冊です。
【福井】“蕎麦っ食い”の聖地・福井地元テレビ局が名店を徹底取材
『ふくいのそばびと』(そばびと制作実行委員会 福井放送)1650円
ABC安部書店外商部(福井市) 安部文恵さん
そばをこよなく愛し、そばにとことんこだわり、そばを熱く語る人を「そばびと」と呼ぶ。
この本『ふくいのそばびと』から福井のそば文化をつなぎ、日本中に広めて、越前のそばを日本を代表するブランドに育てたいとの思いが伝わってくる。
県内の45の名店のほか、福井のそばが味わえる全国の名店も掲載されているのだ。
何よりも写真が素晴らしく、すぐにでもお店に訪れたくなります。店主にも会いたくなります。
一味違う奥深い紹介本。好評発売中です。