「創価大学お嬢様部」は20年5月、「創価大学の学生がお嬢様部を名乗って、自身が宗教4世であることや創価大学、創価学会ならではの文化や慣習を皮肉交じりにツイートしたら面白いのではないか?という発想」で設立したとのこと。ブーム終焉で一時活動を休止していたが、最近、活動を再開したという。
「佐賀大学お嬢様部のバズりをキッカケにかなり多くの創大生にウケ、フォローされることが増えましたの。先日は同じ大学の人と大学内のカフェでお茶会を開きましたわ」
「お嬢様部」同士の交流も広がっているようだ。8月15日には他組織のお嬢様部とお茶会を開いたという。
「日本共産党お嬢様部様に誘われましてオフ会に参加しました。幸福の科学大学お嬢様部様や参政党お嬢様部様もいらっしゃり、大変有意義なものになりましたわ」
このオフ会の模様は翌日ツイートされ、「日本共産党お嬢様部」にもリツイートされていた。もちろん、このお嬢様部も非公式で、共産党本部は「関知していない」としている。
さまざまな形で広がりを見せるお嬢様部の“亜流”というべき男性版も現れている。
まずは「香川大学紳士部」「帝京大学爺や部」「水尸一高平安貴族部」が先陣を切った。香川大学紳士部は設立の理由をDMでこう答えた。
「朕(ちん)たちは学生の紳士化を目指し、まずは香川県内のゴミ拾いを目指している。なぜ紳士部なのかというと、お嬢様部の二番煎じになりたくないと思ったのが紳士部命名のきっかけである。いまさらお嬢様部を名乗るだけでは話題性に欠けると思い、紳士部になったのだ」
ややこしいのは「駒澤大学お嬢様部」。8月に海水浴に行った写真をツイートしているが、写真に写る手が妙に武骨。もしかして男性?
問い合わせてみると、「一説によると男でも女でもない“お嬢様”という性別が生まれるというものがあったり、ネット界隈のお約束、暗黙の了解があったりすることなど、わたくしはそれらを複合的に考えて活動しておりますわ。皆様にはそのあたりをふんわりと捉えていただきたいですわ」との返答をくれた。
なんのこっちゃだが、女性ではないということだろう。
百花繚乱の「お嬢様部」はいまの世相を反映しているのか、いないのか。それぞれが「お嬢様部」を名乗って自由に楽しんでいることだけは確かなようだ。そんなに話題になるなら、「週刊朝日おじーさま部(非公式)」でも作ってみたいですわ。(本誌・鈴木裕也)
※週刊朝日 2022年9月9日号