YouTubeでは仕事の経緯や、関わる人たちの顔が見えやすくなり「スタッフへの感謝の気持ちもいっそう増した」とも話す木下さん。特に感謝しているのが、「いい意味での誘導役」だというスタッフのコバさん(35)だ。もとは木下さんの友人だったが、騒動を経て、YouTubeチャンネルの制作を請け負うことになった。動画の構成や表現の仕方なども、二人三脚で考えている。

 コバさんは、木下さんの現在の活動について、次のように語った。

「Instagramでは500万人近いフォロワーがいた木下が、 芸能界から総スカンを食う形で第二の人生をスタートさせた。当時と比較すれば、登録者数も再生回数も少なく見えてしまうのは仕方ありません。けれど、昔のようなかたちでうまくいくことを、そのまま目指しているわけではないんです。そんなに甘い世界ではないこともわかっています。

 木下は長年芸能界にいて、一般的な意味での社会人経験が不足している部分もあります。それでも、周囲から色々言われることに流されず、良くも悪くも自分の思ったことをまっすぐに口に出せるのが彼女の良いところ。一つひとつについて自分自身で判断しながら情報を発信し、時には転んで泣きながら、経験を積んでいく。今はそれもまたエンターテイメントと思って見ていただければと思います」

 3月には写真集も発売した木下さん。今後、タレントに戻る意思は本当にないのだろうか。

「ありません。ただ、それは自分が今のテレビに合っていないという気持ちからです。私が芸能界にいた頃に比べて、BPO(放送倫理・番組向上機構)の存在感も大きくなりましたし、バラエティのあり方も変わっています。昔と同じ『ユッキーナ』のキャラクターで出演しても、私が言いたいことを言ったら、テレビ局はきっとクレーム対応に追われることになってしまうので(笑)。ご迷惑をかけたくないという気持ちがあるんです。もし、そんな自分でもいいというオファーをくださる方がいらっしゃるなら、その時はまた改めて考えます」

 動画をあげる度に良くも悪くも注目を浴び、時に非難の嵐にさらされることもある。それでも発信を続ける理由について、最後にこう語った。

「揚げ足を取られるくらいならもう何も発信しなければいいと思っていた時期もありました。けれど、告白動画への反響を見るにつけ、自分のやっていることは間違っていないという気持ちが強まりつつあります。100人視聴者がいたとして、その100人全員に好かれる必要はないというスタンスでこれまでもやってきました。今の私を小馬鹿にして笑いたければ、笑ってもらっても構いません。でも、一人でも自分の動画を見に来てくださる方がいるなら、誰に笑われても私はやります」

(本誌・松岡瑛理)

※週刊朝日オンライン限定記事

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