芸能界を引退後、地上波からYouTubeに拠点を移し、情報発信を続ける木下さん。テレビタレントの時代と比べて、見える風景はどう変わったのだろうか。
「(テレビとYouTubeは)媒体として全然違うと思っています。バラエティ番組に出演していた時代は、ここで共演者に噛み付いて、ここで毒舌を言って……という感じで、視聴者が期待する『ユッキーナ』のキャラクターをやりきることに全力を注いでいました。
YouTubeの場合、画面に映っているのはほぼ私一人。カンペもなければ進行もありません。自分の発した一言が人にどう伝わるのか。時には私自身も編集作業に加わりながら、真剣に考えるようになりました」
“アンチコメント”については、どう受け止めているのか 。
「最近、やっと全部のコメントに目を通せるようになったんですけれど、否定的なコメントを書いているすべての人が『アンチ』だとは思っていなくて。普通に意見として言ってくれているものもあって、なるほど、と思うこともたくさんあります。
中には本当に人を傷つけたいだけ、気持ちを発散したいだけのようなコメントもありますが、そこにフォーカスを当ててしまうと、これからの私を期待して待っていてくれている人たちに申し訳ない。だから焦点はそこではなく、『これがユッキーナだよね』 と言ってもらえるような動画をつくっていきたいです。
それがブレると、何でもかんでも噛みつくYouTuberみたいになってしまう。『暴露してください』っていう話もあるけど、そういうのは絶対に嫌。芸能界時代も、『イニシャルだけでも』って乗せられても(暴露話は)絶対言ってこなかったので。自分らしいと思える動画を地道に一本一本あげていくと、『やっぱりユッキーナ面白いね』とか、『今まで見てきたユッキーナだった』とか、以前の木下優樹菜を思い出してくれる人も少しずつ出てきていて。それが自分にとっては一番うれしいです」