
「コンビニ百里の道をゆく」は、52歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
【写真】竹増さんの「大切な母校」でたくさんの思い出がある大阪大学
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どこの大学に入学して、学生生活を過ごすか。それは人生の大きな「縁」ですよね。私は、1988年に大阪大学経済学部に入学しました。
阪大ってどんな大学か。
「デートするなら神戸大」「結婚するなら京大」などと学生らしいキャッチフレーズが他の大学にはありましたが、阪大は名前が出てこない。当時は女子の学生も少なく、華やかさは皆無でした(笑)。
卒業後、就職した三菱商事には東大や慶応出身の人もたくさんいて、学生時代の話もする中で「これが花の慶応か」と憧れました。
もちろん当時の阪大の友人たちとはいまも付き合いが続いていますし、私にとって、大切な母校です。
阪大は実家から近いところにありました。私は幼稚園から大学まで、すべて実家から通いました。
小中高は歩いて10分、阪大も歩いて30分ほどの距離で、昼食も家に食べに帰る、くらいの感覚。両親にとっては、下宿代もかからず、小学校から大学まで国立で学費も安く済んだということらしく、「他の兄弟に比べて、学費がかからなかったから……」との理由で、阪大のときに1年間、米国に留学もさせてもらいました。