阪神は大金を積まされただけでチームへの貢献は限りなくゼロに近かった。敏腕代理人に高待遇の契約を結ばされ失敗する阪神では見慣れた光景だった。優勝が至上命令だったためチェン側からのオファーを受け入れざるを得なかったのだろう。昨季は阪神、ロッテともにリーグ2位に終わったがチェンを巡る交渉では両球団の編成担当の違いを感じてしまった」(阪神担当記者)

 阪神は昨シーズン、チェンとともに入団した野手のロハス・ジュニアも推定年俸250万ドル(約2億9000万円)の2年契約を結んだが結果を残せずシーズンを終えた。今季も仮に彼らが活躍せずに優勝を逃した場合は、「助っ人の差で負けた」と言われてしまう可能性すらある。

「大型契約を結ぶのには反対しない。優勝するにはハイリスクハイリターンが必要な場合もある。しかし故障の疑念が少しでもあるならこれだけのお金を払うのはおかしい。日米通算100勝の記録もあるが、とにかくマウンドに立って優勝のために死ぬ気で投げて欲しい」(阪神OB)

 チェンは今年7月に37歳となり現役投手として晩年を迎えている。今オフは米国でリハビリとトレーニングに明け暮れ順調な様子も伝わってくる。日米通算100勝を目前としておりモチベーションも高いはずだ。野球選手としてのキャリアをNPB屈指の伝統球団をチャンピオンにすることで締め括って欲しい。チェンと阪神にとって運命の22年シーズンがまもなく始まる。まずは2月1日のキャンプイン、どのような姿を見せてくれるのかに注目したい。

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