パソコンケースは知人にもらったジーンズ素材の巾着を愛用。これはあと10年は持ちそうな勢い(photo 本人提供)
パソコンケースは知人にもらったジーンズ素材の巾着を愛用。これはあと10年は持ちそうな勢い(photo 本人提供)

 なぬっ、受け付けてもらうだけで明後日以降? しかもそれはあくまで受付なのだ、首尾よく修理にこぎつけたとて、正常化するのは天文学的に先のことに思える。

 いやいやいや、その間私、どーしたらいーの? だってパソコンが使えなかったら、重要な収入源である原稿書きが一切できないのだ。短い文章(例・アフロ画報)ならケータイで書き送ることもできようが、長文のネット連載となればお手上げである。手書き? いやそんな長いやつ、そもそも手で書いたことない。それにもし必死にやり遂げたとて、それを一体誰が電子データに打ち替えるのか?

 パソコンの電源が入らない程度のことで、たちまち路頭に迷いかねない自分に気づいて愕然(がくぜん)とする(つづく)。

稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年生まれ。元朝日新聞記者。超節電生活。近著2冊『アフロえみ子の四季の食卓』(マガジンハウス)、『人生はどこでもドア リヨンの14日間』(東洋経済新報社)を刊行

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