日本でも気になることがあります。昨年の衆院選後、自民党の元幹事長・二階俊博氏や自民党で落選した野田毅氏ら、いわゆる筋金入りの親中派の大物議員が軒並み権力を失いました。日中間で何かあったときに「平常心で会話できる」チャンネルが消え、中国の「現実」を知る議員が日本にいなくなります。


 今の習政権指導部にいる7人は、文化大革命が始まった1966年の時点で9歳から16歳。全員が中学や高校の教育を終えていない「元紅衛兵」です。海外での経験もなく、グローバル感覚はほとんどないと、私は思います。そういうバックグラウンドも深く知っておかないと、彼らとは付き合えない。それがこれからの日本にできるか。日中関係にとって、大きな節目が来ていると感じています。


(構成/編集部・小長光哲郎)

AERA 2022年2月7日号

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小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

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