2月18日公開の映画「牛首村」で俳優デビューを果たすKoki,さんがAERAに登場。悩んだり、凹んだりする時もあるが「常にポジティブでいること、前向きでいることを心がけている」という。AERA 2022年2月14日号から。
【写真】蜷川実花が撮った!AERA表紙を美しく飾ったKokiさん
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カメラの前で、次々とポーズを決めていく。カッコよさと、あどけなさの残る笑顔を行き来し、まっすぐな瞳は直視すると眩しいほど。
「モデルのお仕事を始めたころは、まだ自分自身に硬さがあって、『どうすればいいのだろう』と、迷うこともありました。でも、『こう表現したい』ということが自分のなかではっきりとわかってからは、迷うことがなくなりました」
15歳でモデルデビューした。
今年2月18日には、初主演作となる映画「牛首村」が公開される。演技は初めての経験だ。
完成した映画を初めて観たときは、撮影の日々を思い出して、胸がいっぱいになった。エンドロールを見て、多くの時間をともに過ごしたスタッフ一人一人の名前が作品に刻まれることの、大切さと重みを感じた。
「現場のエネルギーも、チームで何かをつくるということも、監督と意見が一致してみんなが一つになった瞬間もたまらなく好きです。仕事をしていて楽しいな、と感じます」
モデルの仕事も同じだ。フォトグラファーと方向性が重なって、作品として世に出ていく。「関わったすべての人々の思いが一つになった」と感じて、喜びが満ちてくる。
日常的に「作曲」にも取り組み、名だたるアーティストに楽曲提供している。
「なんでもできてしまうんですね」と言うと、「いえいえ」とはにかんだような笑顔になった。相手との間に壁をつくらない、素直な親しみやすさがある。
目の前の仕事、出会う人々と一緒に作り上げていくことが楽しい。みずみずしいエネルギーにあふれていた。(ライター・古谷ゆう子)
※AERA 2022年2月14日号