■浦和「A」

 リカルド・ロドリゲス監督2年目であり、クラブの「3年計画」の最終年。オフに槙野智章や宇賀神友弥、汰木康也、山中亮輔、西大伍らが退団し、阿部勇樹も現役引退した代わりに、切れ味抜群のアタッカーである松尾佑介(←横浜FC)、昨季J2で8得点6アシストを記録した右サイドMFの松崎快(←水戸)、パリ五輪世代の新鋭左SBの大畑歩夢(←鳥栖)と絶賛成長中の逸材たちを獲得。さらにCBとして実績十分の犬飼智也(←鹿島)、監督の愛弟子であるゲームメーカーの岩尾憲(←徳島)も加え、“名より実”の補強を行った。

 さらに期待したいのが、スウェーデン代表歴を持つモーベルグ(←スパルタ・プラハ)。来日は遅れるが、スピード溢れる左利きのドリブラーであり、背番号10を与えられた27歳には大きな期待を寄せたい。確かにチームの半数近いメンバーが新加入組という不安はあるが、昨季のレギュラーメンバーがほぼ残留しており、チーム作りに大きな支障はない。ただ1点、FW陣の枚数不足は気になるところ。最前線のバリエーション増加と“ラストピース”となる新ストライカーの獲得に期待しながら、査定的には「A」にしたい。


■柏「D」

 ネルシーニョ監督続投で迎える新シーズン。昨季のシーズン途中に退団した江坂任、呉屋大翔に続き、今オフには長年に渡って多くのゴールを決めてきたFWクリスティアーノ、中盤の底で存在感を見せていたMFヒシャルジソンの外国人選手に加え、神谷優太、仲間隼斗、瀬川祐輔ら多くの選手がチームを離れた。代わりに、屈強なフィジカルから強烈な左足とヘッドで実績十分のFWドウグラス(←神戸)、スピードが魅力のサイドアタッカーであるMF小屋松知哉(←鳥栖)、高いテクニックを持つMF中村慶太(←清水)らを獲得した。

 頼みはドウグラスの爆発力だが、34歳という年齢も考えると過度の期待は禁物だろう。15位に終わった昨季と比べても戦力的にはやはりマイナスと言わざるを得ず、「J1残留」が現実的な目標になる。そして10位以内に入るためには新加入の面々が“期待以上”の働きを見せる必要があり、FW森海渡、MF加藤匠人(←ともに筑波大)の大卒組、さらにDF田中隼人、MF真家英嵩、MF升掛友護(←いずれも柏U-18)のユースからの昇格組の成長に期待したいところだ。

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