高梨は個人戦後に行われた7日の混合団体では、1回目に大ジャンプを決めたがスーツの規定違反で失格。涙ながらに挑んだ2回目のジャンプは成功させたが日本は4位に終わった。競技後の取材には応じられず、自身のインスタグラムで真っ黒の画像とともに謝罪の気持ちを綴った。

「トップレベルの選手を含め5人が違反となったスーツの規定自体に疑問の声が上がっている。団体戦はチームで勝負する競技であり、高梨が1人で責任を感じる必要はない。しかし個人ジャンプでの敗退、バッシングで神経質になっていて謝罪につながったのだろう。日の丸の重みとも言えるが、SNSなどで他者の意見がストレートに届く昨今は本当にタフな状況です」(在京テレビ局スポーツ担当)

 SNSの普及でアスリートは自らの意見を自由に発信できるようになり、不特定多数のファンとコミュニケーションがとれるようになった。顔が見えない人物からの賛美がある一方、批判も簡単に届いてしまう。かつては表に出ることがなかった情報が入ってくるようにもなった。どこで何をしていても品行方正、聖人君子でいなければ常に批判にさらされる危険性がある。特に勝負の世界で生きるアスリートは結果を残せなかった時に標的になってしまうケースが多い。

 高梨に関してはインスタグラムで謝罪をしてからは誹謗中傷よりも、励ますようなコメントも目立つようになった。しかし、東京五輪では水泳の瀬戸大也が結果を残せず批判されていることに対して「いろいろ言われてめっちゃむかつきますけど……」と発言したことで、火に油を注ぐこととなった。

 テニスの大坂なおみも東京五輪で世間からの厳しい意見にさらされた。昨年5月の全仏オープンでは試合後の記者会見を拒否すると発言するなど、物議を醸す言動が元々多かったが、メダルが期待されながら早々と敗退したことで批判の的となってしまった。ともに共通しているのは競技外での行動と結びつけられて中傷されていたことだ。

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時に敗れた後の謝罪も必要?