これまで投手としてプレーした6年間は51試合(うち27試合は先発)に登板して7勝11敗、防御率4.77。ケガで出遅れた昨年はリリーフ投手として起用され、11回1/3を投げて防御率3.97という結果に終わった。イニング数と同じ11奪三振を記録しているが、四球も多くコントロールが課題とされている。
「投手としては使いどころが難しくなっている。先発として期待されチャンスをもらっていたが生かせなかった。左腕から投げ下ろすボールは角度があって可能性を感じさせた。多少、荒れていても開き直れば良いのだがストライクゾーンに置きにいって痛打を浴びてしまう。腕の位置を下げたことで以前のような迫力も無くなった。(中継ぎとして)大事な場面を任せるには心もとない部分がある」(在京球団編成担当)
「二刀流という手段は同じでも目的は(大谷とは)全く異なります。極端にいうと大谷はメジャー挑戦を前提に育成目的で入団した部分もあった。大きな話題となったのはもちろん、ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦で日本ハムは高額の譲渡金を手にすることもできた。上原は戦力として活躍してくれないと今のままでは存在価値がない。投手でも打者でも良いから結果を求められている」(在京テレビ局スポーツ担当)
同じ二刀流ではあるが2人の状況は全くの別物。大谷の場合、日本ハムではメジャーの舞台で結果を出すための道の途中だった。一方で上原は試合に出ることすらままならず生き残ることに必死の状態。昨年は2軍でも10試合に登板して2勝3敗、防御率4.54と投手としては結果が残せていない。
「二刀流をやる場合、シーズンに入って最も難しいのは調整。大谷がメジャーで苦心しているのもその部分で、登板に合わせて打者として出場方法も変化する。登板日が決まっている先発だからこそ可能なこと。上原は先発起用が難しく登板予定が立ちにくいリリーフ登板では調整が困難を極める。実際は野手転向という意味合いが強いのではないか」(在京球団編成担当)