笑顔で滑る坂本花織
笑顔で滑る坂本花織

 坂本は、赤いドレスに身を包み「タンゴ・アモーレ」を披露。タンゴ独特のリズムに乗り、大人びた滑りに挑戦した。演技前には「オリンピック・ブロンズメダリスト」と紹介された。

「改めて言われると『そうか!』と。最近、2位か1位か表彰台を逃すという感じだったので、ブロンズは新鮮でした。4年後のミラノ(・コルティナダンペッツォ五輪)も目指したいので、今までどおりではいけない。大技も含めてしっかり練習していきたい」

 鍵山は、MISIAの「明日へ」を初披露。水色の華やかな衣装で、感情たっぷりに緩急ある滑りを見せた。SPの軽やかさとも、フリーの重厚さとも違う、美しさを追求したプログラムだ。男子の試合後は、他の種目の応援に行ったという。

羽生結弦
羽生結弦

「アイスダンスやペアの滑り、フットワークが興味深く、深いエッジワークや演技を参考にしたいと思いました。世界選手権に向けて、挑戦者の気持ちを忘れずに臨んでいきたいです」

 全員が出演するフィナーレでは、大会公式マスコットのビンドゥンドゥンも登場。途中で転倒し、羽生らが助け起こす場面も。また羽生と金博洋(24)=中国=が2人そろってニースライディングを見せたり、柳キン宇(27)=中国=が羽生を抱えてローテーショナルリフトをしたりと、思い思いに交流した。羽生と男子金メダリストのネーサン・チェン(22)=米国=がハグしあう姿も見られた。

 16日間の激戦を駆け抜けた選手たち。自信と誇りを胸に、新たな道へと進んでいく。(ライター・野口美恵)

AERA 2022年3月7日号

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