10年、20年かけて増やす
10年、20年かけて増やす

  世界に広く分散し、商品は信託報酬の低いインデックス型の投資信託を使うことはわかった。問題はこれらの配分比率である。円グラフをご覧いただきたい。これが尾藤さんが60代に勧める配分割合だ。投資の世界ではポートフォリオと言っている。

「50代なら日本、先進国、新興国を合わせて株式に7割を投資してもいいのですが、年齢が上がった分、リスクを減らすために株式の配分を6割に抑えています。それと今は金利が動かないため債券市場にうま味がないので、不動産の割合を厚めにしています」(同)

 国際分散投資のプロが7つの資産を投資対象として考えた、いわば「黄金のポートフォリオ」。この割合でインデックス型の投資信託を買ったら、あとは気長に「成長」を待つだけ。普通なら、値上がりする分株式の割合が増えてくるが、気にする必要はない。

「10年、20年かけて増やすことをめざしてください」(同)

 もちろん、お金が必要になれば、株式が増えていればその一部を売却して使っても構わない。あくまで柔軟に構えることが、老後の投資の知恵なのだ。(本誌・首藤由之)

 ※週刊朝日オンライン限定記事

著者プロフィールを見る
首藤由之

首藤由之

ニュース週刊誌「AERA」編集委員。特定社会保険労務士、ファイナンシャル・プランナー(CFP🄬)。 リタイアメント・プランニングを中心に、年金など主に人生後半期のマネー関連の記事を執筆している。 著書に『「ねんきん定期便」活用法』『「貯まる人」「殖える人」が当たり前のようにやっている16のマネー 習慣』。

首藤由之の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
【フジロック独占中継も話題】Amazonプライム会員向け動画配信サービス「Prime Video」はどれくらい配信作品が充実している?最新ランキングでチェックしてみよう