プーチン大統領(GettyImages)
プーチン大統領(GettyImages)

 そうなると、プーチン大統領みたいなことをやっている指導者も自国内で耐えられなくなってくるのではないか? 他の国から何か言われるというよりも、自国からクビ取られるのではないかと思った。というのも、全世界の人が今ロシアがやっていることを知っていて、情報の受け取りが直接になっているから。

 パイプラインのこともあり、他国は何も言えないでしょうと、ロシアはウクライナに侵攻をしたけど、SNSで民衆が騒ぎだしたら、どうしようもなくなってくると思うんですよね。

 SNSには悪い面もあるけど、今回の場合は良い面の力を発揮するのではないか? 指導者が勝手に侵攻を進めるなんてことは、もう無理な時代になってきた。SNSの力によって、こういう戦争ができなくなってくるのかなと、今回のウクライナ侵攻を見ていて思った。

 SNSにはもちろん悪い面もあって、YouTubeでキエフのライブ配信映像を見ていると、そこへの日本語での書き込みで「なんだよ、早く、ドンパチやれよ!」というのがある。それは、心が痛みますよね。「何も起こんないじゃねぇーかよ!」なんて書き込みもあるんですよね。そんなコメントは相手にしなくていいんだけど。SNSの中には結局、戦争をそういう風にしかとらえられない人もいる。

 ライブ映像では何も起きないことがベストなのに。平和ボケだなとは思う。ずっと永遠に平和ボケでいられる世の中だったらそれはそれでいいんですよ。あと、悪い面と言えば、フェイク映像を流すことだったりするけど、そこは私たちも気を付けなければいけない。

 紛争は色々なところで起きているけど、今回みたいにロシアのような核兵器を持っている大国が侵攻したとなると世界中の話題にはなりますよね。話題になった時に、その情報は10年前よりものすごく早く、そして直接的に伝わってくる。民衆が本当にものすごい色々なことを知っていき、どんどん、その民衆の目はプーチン大統領に向けられていく。今回のウクライナ侵攻は、そこが決定的に違うのではないかなと思った。

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