しかしほとんどの病院で、現金での謝礼、さらには菓子折りなども受け取らないことになっています。

 どうしてもお礼をしたいなら、どのような方法があるか、病院にたずねてみましょう。病院への寄付の形を勧められることもあり、大きな病院では寄付の具体的な相談ができる窓口もあります。「○○先生にお世話になったので」とひと言添えるといいでしょう。

■感謝の言葉だけでも十分な励みになる

「感謝の気持ちを伝える方法は、現金や物だけではないのでは」と語るのは、聖路加国際病院相談支援センターの橋本久美子看護師です。

「医師をはじめ医療スタッフは、治療で病気がよくなることはもちろんですが、その先にある、自宅に戻ってご自分らしい生活が送れることを目指しています。

 退院してから、心筋梗塞の患者さんが温泉に旅行したとか、がんの患者さんが時短だけれど仕事に復帰したといった報告を聞くことが何よりの励みになります。

 もし何かお礼を、とお考えなら、受診の際に日常の様子などを話されるのがいいのではないかと思います」

疑問3:救急で入院したら、「ここにはずっといられないので、転院先を探してください」と言われた。どうすればいい?

回答:

 病院は機能によって、以下のように分けられています。

(1)高度急性期病院(ドクターヘリを擁するような救命救急センターや、超急性期の患者に対して集中治療室などでの高度な医療を提供する病院)

(2)急性期病院(急性期の患者の早期安定化のための医療を提供する病院)

(3)回復期リハビリテーション病院(急性期を脱した患者にリハビリを提供する病院)

(4)慢性期病院(重度障害や難治疾患を扱う病院)

 これは、機能にあった専門的な医療を提供できるようにする、患者が一つの病院に集中しないようにする、病院それぞれに機能をもたせることで、地域全体で総合的な医療システムを構築する、などが目的になっています。

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