廣津留すみれさんのファーストCD「メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲+シャコンヌ」
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■To Doリストを消していけばバイオリンが弾ける!

 教科書の試験範囲を日数で割り、ロジカルに勉強を進めたというが、中学生で勉強を作業としてこなすのは大変ではなかったのだろうか。

「私の場合は毎日の計画を書いた『To Doリスト』を一つずつ消していくのが大好きだったんです。それが達成感になり、勉強のモチベーションになりました。To Doリストは小学生のころ始めて今でも続けている習慣です。たとえテスト期間中でも、『リストの項目を全部消したらバイオリンを弾く時間が作れるかもしれない』と、楽器の練習以外の労力をいかに省けるかに思考を向けていました。今振り返るとそれがタイムマネジメントの基盤になったのではと思います。また、リストに書き出すと次にやるべきタスクが明確になります。取り組むのが面倒だなと思うことも、今やっていることを早く終わらせて次へ進もうというマインドでこなせるのだと思います」

■勉強の内容に興味が持てるかは先生のプレゼン力に左右される

 世にいう“頭がいい人”のなかには、いわゆる勉強そのものが好きだという人がいる。しかし、廣津留さんの場合は「そうではなかった」という。

「私は勉強をすること自体が好き、というタイプとは違うかな。勉強は楽しくないと続けられないと言われますが、本当にその通りだと思っています。特に中学や高校だと、勉強のモチベーションは先生に左右されるところも大きいですよね。

 私も高校時代は、古文の先生がちょっとした逸話を挟みながら教えてくれたり、数学の先生がすごく面白かったりしたので、得意不得意は関係なくその科目が好きになりました。結局授業でしか習わないから、学ぶ内容に興味が向くかどうかは先生のプレゼン力にかかっていると思うんです。感情のこもらない面白くない授業をする先生では、モチベーションが保てないのは当然。それを自分のせいだと言われても困りますよね。私は負けず嫌いだからいい成績をとるために勉強した部分はありますが、ただ『勉強を楽しめ』と言われても難しいですよね」

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